2022年11月12日 神戸大学戦（MK TAXIフィールドEXPO）

2022年11月12日神戸大学戦（MK TAXIフィールドEXPO）

秋晴れの穏やかな天気になりましたが、フィールでは国立大学同士の意地をかけた熱戦に繰り広げられました。直近のレギュラーシーズンでの勝敗は2回連続で京大が負けています。先輩たちの悔しさも、このゲームで晴らしてほしいところです。

（前半）

コイントスの結果、京大レシーブで試合が始まります。#85上田君のナイスリターン。50ヤード付近からの攻撃になります。3rdダウンで残り1ヤード。ここはパワープレーで押しますが、わずかに足らず4thダウンになりました。ここは迷わずギャンブルプレーを選択しました。QBキープでフレッシュを取ります。苦しい時の泉君頼りがこの試合、何回もありました。WR#88吉田君にパスが決まって残り3ヤード。RB#3中野君が中央突破しようとしましたがゴールは割れません。ここでへこたれません。次のプレーも中野君に託します。今度はTDです。PATも成功し、最初のドライブで気持ちよく7点を先取しました。

　神戸大学の攻撃は、こちらも順調です。ゴール前まで持ち込みました。神戸大学も残り5ヤードまで。ここでLB#2友井君がナイスタックル。相手をロスさせます。しかし、その甲斐むなしく、TDパスを投げられて同点に追いつかれます。今日は混戦になりそうな気がしてきました。

　相手の攻撃時、DB#21田村君がナイスインターセプト。空中戦でしたがうまくかすめ取り、大きくリターンします。攻撃権が京大に移ります。RB#32石塚君が後少しでフレッシュというところまで、そしてQB#17泉君がキープでフレッシュ獲得。都立西高出身の選手たちが大活躍しています。泉君がゴール前まで。QBなのかRBなのかだんだんわからなくなってきました。仕上げは主将の#3中野君。炎のRBになっています。密集の中を力で押し込んでいきます。14-7と再びリードしました。1Qで2本取るのは最近少なかったのでうれしい限りです。

　2Qで神戸大学は京大陣深く攻め込みますが4thダウンになりました。FGで3点を返します。これで14-10になりました。ここでナント、神戸大学はオンサイドキックを仕掛けてきます。それが成功して神戸大学は攻撃権を得ました。ここで京大DB#47柿原君が相手パスをインターセプト！攻撃権が入れ替わります。

　前半終了間際、京大は相手陣深くまで入ってきます。4thダウンになりましたが、ギャンブルに行きます。ここでQB#17泉君が期待通りの活躍でフレッシュを取ります。次のプレーで1回生QB#18石田君が入ってきました。何かスペシャルプレーでもするのでしょうか。イエローフラグが出てイリーガルフォーメーション。5ヤード下がってしまいました。前半残り6秒。京大はFGを狙いますが神戸大学はタイムアウトで集中力を切らせる作戦です。これが効いたのかわかりませんが、FGを逸れて得点ならず。前半終わって14-10とかろうじてリードしている状況です。

#85上田君がキックオフのナイスリターン

WR#88吉田君にパスが決まり、ゴール前まで

主将のRB#3中野君がエンドゾーンに力で持ち込みます

LB#2友井君のナイスタックル（ロスさせます）

簡単にTDパスを決められてしまいました

DB#21田村君のナイスインターセプト

QB#17泉君がゴール前まで持ち込みます

最後はRB#3中野君がエンドゾーン内にボールを運びます

DB#27井村君のナイスパスカット

捕球直前のボールを左手でカットしています

神戸大学にオンサイドキックを決められてしまいました

DB#47柿原君のインターセプト

（後半）

　後半は神戸大学がレシーブになります。ここで神戸大学にキックオフリターンタッチダウンのビッグプレーが出て、まさかの逆転を許してしまいました。一瞬にして14-17と3点リードされました。続く京大の攻撃は順調に前に進んでいきます。3^rdダウンコンバージョンの場面。ここは大事な場面です。頼りになるQB#17泉君がラッシュをかわしながらフレッシュを取りました。最後はまたもRB#3中野君が本日3本目のTD。PATも成功し21-17と京大が再逆転しました。

3Q残り時間3分、3rdダウン14の場面でWR#82山路君にロングパス成功。倒れ込みながらもよくキャッチしました。これで相手陣に入りました。そしてQB#17泉君の決め打ちのキープで一気にレッドゾーンまできました。TDパスが投げられましたがインコンプリート。神戸大学の選手が金網のフェンスに激突したようです。このプレーで京大の反則が発生し10ヤード罰退します。3rdダウンロングのシチュエーションでクオータータイム。攻撃サイドが替わります。ここは90%の確率でパスでしょうか。レシーバー#85上田君がターゲットでしたが、神戸大学の選手にタックルを受けてしまいパスインターフェアの反則で15ヤード進み、しかもオートマチックファーストダウンを得ます。神戸大学も大事なところで痛いミスが出てしまいました。残り10ヤード。QB#17泉君がキープで走りますが、神戸大学も警戒しています。残り6ヤード。次はRB#3中野君が5ヤードに。そして最後はQB#17泉君のQBキープでTD。しっかりと穴があいてそこを突っ切りました。28-17と京大はさらにリードを拡げます。

　キックオフで試合再開し神戸大学の攻撃ですが、ファンブル発生で攻守交替。LB#10久野君がボールを確保したでしょうか。いい場所から攻撃権を得ました。京大3rdダウン1でRB#3中野君がダイブ。なんとか10ヤードを越えて1stダウン更新。若干押し戻されましたがボールが前に到達した場所で判断されます。レッドゾーンに入っていますがTDに至らずFGで3点追加。これで31-17とTD2本差としました。

　神戸大学はノーハドル攻撃です。速い攻撃でコミュニケーション不足なのかスナップが出されてもQBが対応できない場面もありました。しかしノーハドル攻撃は続きます。そしてエンドゾーン付近にロングパスが投げられ、神戸大学の選手がナイスキャッチ。簡単にTDを取られた印象です。31-24とTD1本差。まだ4分近い時間が残っています。ハラハラドキドキの展開になってきました。

　神戸大学のキックは絶妙なところに飛びました。楕円ボールのころがりは予測できません。たまたまアウトバウンズになりましたが、フィールド内で留まれば攻撃のいいポジションにはならなかったでしょう。結局外に出ましたので反則となり、下がって蹴り直しか、35ヤードからの攻撃の選択になりますが、京大は35ヤードからの攻撃を選びました。泉君のキープです。「わかっちゃいるけど止められない♪」状態です。このままいけばリーディングラッシャーになりそうです。神戸大学は時計を止めるためにタイムアウトを取りました。泉君が走りますが、神戸大学ディフェンスが一斉に集まって止めました。その瞬間、神戸大学の選手たちは雄叫びをあげています。さらに時計を止めるために神戸大学は2回目のタイムアウトを取りました。このあたりのタイムマネジメントは重要です。タイムアウトを取らなければ、1分近くは時間が流れていたでしょうか。4thダウン4で京大はパントを蹴ります。何が起きるかわからないのでドキドキが止まりません。ナイスキックで押し返しました。

試合残り時間2分20秒。先ほどの神戸大学の攻撃であればTDが取れるかもしれません。あのノーハドル攻撃は嫌な感じです。1プレーでハーフライン近くまできました。神戸大学の攻撃は続きます。そしてレッドゾーンまで入ってきました。神戸大学のオプションプレー、何年か前にこれにやられました。神戸大学は残り10ヤード、試合終了まで1分13秒。TDパスが決まったか、に見えましたが、京大#45前更君とのマッチアップのときにレシーバがパスインターフェアの反則をしたと判断されました。京大にとってはラッキーです。神戸大学は15ヤード戻されました。残り時間1分06秒。しかし神戸大学はこの場面でも強い心で素晴らしいプレーを魅せます。QBからのパスをナイスレシーブ。ゴール前4ヤードでフレッシュ。ここで京大DL#94奈良君が気迫のQBサック、ボールがこぼれ後方に転がっていきます。ターンオーバーにはなりませんでしたが、大きくロスさせました。残り時間12秒。神戸大学QBから投げられたパスはDL#5鈴木司恩がブロックして軌道が変わったボールをDL#93渋谷君がインターセプト。最後に京大にとって劇的なプレーが生まれました。ニーダウンで京大の勝利。国立大学同士の意地とプライドをかけた壮絶な試合となりました。