引き続き観戦記は写真なしの文章のみとなります。接戦とはいえ2連敗を喫したギャングスターズ。もう負けられません。今回は前節の神戸大学に続き国立大学対決になります。スポーツ推薦がある私立校とは違い、文武両道を目指す高校生フットボーラーの今後のリクルートにも影響がでるかもしれません。
試合前から時折激しい雨が降ってきました。それより雷鳴が問題です。最後の雷鳴が聞こえてから30分はフィールドに出てはいけません。以前、宝ヶ池での試合で、晴れているのにもかかわらず雷鳴で試合開始が大きく遅れたことがありました。大雨も中でも雷鳴がなければゲームがあります。
(前半)
京大はコイントスに勝ちましたが後半チョイス。天候も考慮して何か秘策でも用意しているのでしょうか。
京大キックで試合が始まります。相手リターナーに猛然と立ち向かうのは#31三瓶君。ナイスタックルで仕留めました。この阪大のドライブは3&アウトに留めます。阪大はパントで攻撃権を放棄しますが蹴ったボールもあまり転がりません。
京大の最初のプレーはRB#43柳川君のランですが、ほとんどゲインはできません。2プレー目はQB#18浦田君のキープでフレッシュ。RB#22平原君、RB#23小林君がそれぞれフレッシュを取り、阪大陣25ヤードまで進みました。気持ちの良いドライブです。RB#43柳川君にパス。ラン・アフターキャッチもよく残り12ヤードくらい。もちろんフレッシュです。3rdダウン5になりましたが、WR#8杉浦君にTDパスが決まります。ちょっと山なりのパスで相手と競り合ったのですが足を残して見事なキャッチでした。PATも成功し、京大最初のドライブで7-0と先制をしました。今年初めての応援団でしたが、新生のいぶきが高らかに演奏され、観客席からも喜びに満ちた大合唱が聞こえます。
続く阪大の攻撃ドライブも3&アウトで終わりました。阪大はパントで大きく陣地を取り戻すことができず、京大は相手陣47ヤード付近からの攻撃。このドライブもTDにつなげてほしいところです。出ました!QB浦田君のキープ。昨年までの泉君の思いっきりの良さを引き継いでいます。そしてRB#43柳川君が左オープンを駆け上がりTD! いやイエローフラグが飛んでいます。京大のホールディングの反則で幻のTDになってしまいました。結局、4thダウンになり、ここでクオータタイム。
2Q、京大はパントで攻撃権を放棄する代わりに大きく蹴り込んで陣地を回復させます。LBいやDL#11中村君がナイスタックル。#1岩田君とともにスピード系のDLです。阪大は4thダウンになり、パントシチュエーション。何かプレークロックに不具合がありレフリータイムアウトが取られます。
京大は自陣40ヤード付近からの攻撃になります。RB#23小林君、中央を突いてゴリゴリ進みます。いい走りです。RB#43柳川君も負けじと中央を突いて大きくゲイン。この二人でレッドゾーンまで入ってきました。ここまではラン主体でしたが、ここでWR#85上田君にパスが投じられます。しかし不成功。水しぶきが上がります。京大はホールディングの反則。大きく罰退しますが、WR#4宮川君にパスが決まり、おや、ノーバック。誰にパスを投げるかなと思っていましたら、またしてもQB浦田君がスルスルと間を走りぬけフレッシュ。エンドゾーンまでは残り約2ヤード。ここで先ほどの杉浦君へのTDパスと同じ軌道でQB#18浦田君からWR#上田君にボールが投げられましたが、今度はエンドゾーンから出たということでパス失敗。上田君もよく足を残したと思いましたが惜しかったです。そして次はRB#22平原君のラン。RBがスナップを直接受けるワイルドキャットです。相手が反応できず、あっという間にTDです。怪我で苦しんだ日々を想うと、もう涙がこぼれそうになりました。そして平原君は息も切れない状況でPATのホルダーも務めます。SN#47柿原君、K#33宮出君とのトリオは安心です。これで14-0。
京大のキックで試合再開。DB#31三瓶君、ナイスタックル。素晴らしいプレーです。摩擦係数が小さくなったグランドコンディションを利用したスライディングタックル(そんな言葉があるかわかりません),。阪大も前半残り2分半で、ようやくフレッシュを取りました。そしてパスが決まり、今日初めて京大陣に入ってきました。阪大は残り時間を気にしてノーハドル攻撃、少し焦ってのか、パスは長身の京大DB#7阿部君がインターセプト。さすがバスケ出身。阪大に行きかけたモメンタムを戻してくれました。ありがとう!
今年からルール変更で2minutesタイムアウトが取られます。京大は相手陣49ヤードからの攻撃、WR#85上田君に投じられたパスは相手のパスインターフェアの反則を誘いました。しかし、京大はFG圏内まで進めずパントで攻撃権放棄。阪大は前半残り少なくなってから思い切ったプレーが次々決まり攻め込んできます。さらに今度は京大のパスインターフェアの反則が発生します。しかし阪大も攻めきれず、前半は14-0で折り返します。
(後半)
京大は後半チョイスです。つまり、京大レシーブで攻撃を始めるはずでした。リターナーの#85上田君は走る気満々です。しかし、やられました!オンサイドキックです。雨でボールが跳ねないので、こんなコンディションでは成功確率が上がるのかもしれません。完全に阪大にモメンタムが来ています。リズムよくフレッシュを取っていきますが、4thダウンになり、阪大はギャンブルプレーを選択。1ヤードも残っていません。Iフォーメーションでテールバックが猛烈に突進してギャンブル成功。レッドゾーンです。おや、リバースプレー? エンドゾーンはすぐそこです。そしてTDパス。阪大の、この見事な攻撃ドライブを見ていると相当準備してきたことが伺えます。さすがです。14-7と微妙な点差となりました。
後半になり阪大のディフェンスもエンジンがかかってきました。京大も攻めきれずパント。これがピタッと止まります。おそらく乾いていたらタッチバックになっていたことでしょう。阪大は自陣3ヤード付近からの攻撃。京大はセーフティも狙えます。阪大は窮屈な場所からなかなか抜け出せません。パントで攻撃権放棄しますが、リターナーの杉浦君がやや後ろ向きで果敢にキャッチし、ナイスリターン。杉浦君の熱い性格(知りませんけど勝手な想像)が出ています。京大は相手陣28ヤード付近からのいい位置からの攻撃開始。QB#18浦田君はスナップされたボールをこぼしますが、うまく処理してロスはありません。RB#23小林君が、ここでもナイスラン。残り10ヤード。そしてRB#43柳川君、今度は正真正銘のTDです。PATも成功し、21-7とリードを広げました。
最終Qになりました。阪大4thダウンになってパントシチュエーション。ここで阪大のパントフェイクに騙されてしまいました。キッカーがスナップを後ろに逸らす演技をしてそちらに気を取られてしまいました。しかし京大選手は冷静です。パントフェイクに対応してダウン更新を阻止しました。ターンオーバーで京大の攻撃になります。
しかし京大も4thダウンになり、ここは京大ギャンブル。しかし成功せず攻守交替。阪大は自陣30ヤード付近から攻撃を始めます。まだ残り時間9分半以上あります。阪大はリズムよく攻めてきます。このまま行けばTDを奪われると心配した矢先に京大LB#58友井君が相手に傾いたモメンタムを断ち切る起死回生のインターセプト。ありがとう友井君!
試合終了まで7分半も残っています。まだまだ何が起きるかわかりません。RB#22平原君が連続してナイスラン。5分半残りでフレッシュ。京大はラン中心に時間を使っていきます。QB#18浦田君がキープでフレッシュ。これは大きい。RB#22平原君がまたしてもフレッシュ。2minutesタイムアウトまできました。京大の攻撃はまだ続いています。RB#23小林君がフレッシュ。阪大はタイムアウトを取って時計を止めます。阪大はタイムアウトを使い切りました。京大は25秒計をゼロになるギリギリまで流してタイムアウトを取ります。4thダウンで23秒。京大はギャンブルです。2ポゼッションありますのでリスクを最小限にするため時間消費を優先させます。ターンオーバーになり残り時間16秒で阪大の攻撃。まだまだ阪大陣深いところなので、2本のTDは難しそうです。またTDのためにはパスしかなさそうです。結局、阪大は攻めきれず京大が21-7と初勝利を飾りました。
今回の国立大学対決は京大が制しました。神戸大学とともに大阪大学もこれからも良きライバル校として好ゲームを期待しています。
京大の攻撃は、杉浦君のTDパスはありましたが、ラン中心でした。フィールドが濡れてスリップを心配したのですが、しっかりと足が地についており心配は杞憂でした。準備も万全で、芝の様子もしっかりと確認した結果だと思います。
ようやく目覚めたギャングスターズ。これからの試合は全勝していってください。
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
計 |
|
京都大学 |
7 | 7 | 7 |
0 |
21 |
大阪大学 |
0 |
0 |
7 |
0 |
7 |