2020年11月29日 同志社大学戦(EXPO.F.F.)

 前回と同様、無観客ですのでアメフトライブを見ながら簡単な観戦記を残しておきます。

 すでに結果はご存じだと思いますが、最終プレーでFGが決まり、16-13で京大が勝利しました。 

(前半)

  京大のレシーブで試合開始。リターナーは#84水本君。リバースのフェイクを入れて一気に駆け上がります。ボールを10ヤード付近でキャッチし、相手陣の20ヤード付近まで走り切りましたので70ヤードくらいのリターンでしょうか。あわやキックオフリターンタッチダウンというビッグプレーでした。

 最初の攻撃はQB#16中畑君からRB#32窪田君へのラテラルパス。さらに中畑君自らがボールを持って稼ごうとします。RB#29石井君がなんとかフレッシュを取ってくれました。WR#11若林君にパスが決まって前に進むも、ゴール前で攻めあぐねロスもあり、結局はFGになります。35ヤードのFGをK#12川勝君が決めて3点を京大が先制します。

 

 続く同志社大の攻撃シリーズで、京大の反則(相手QBが滑り込んだところに勢いが止められずに接触したので、まあ仕方がない)で前に進められるも、主将のDB#1村井君が長身を生かしてパスカット。さらに京大ディフェンスのビッグプレーが出ます。相手パスを受けた後にボールを掻き出し、攻撃権は京大に移ります。

 この攻守交替後、すぐにプレーが始まります。QB#16中畑君から しれーと入っていたQB#17泉君がモーションしてきてボールを受け取り、そこからロングパスが投じられます。WR#84水本君が相手陣深くに大きく切り込んでいましたが、相手もよく戻ってきておりパスを阻止されました。とっておきのスペシャルプレーでしたが、同志社大もよく見破りました。その後にも同じプレーがありましたが、QB2人は来年も残りますので、今後、どんなものが用意されるか楽しみです。

 京大の攻撃は続きません。一方の同志社大はインターセプトで攻撃権を得ます。右サイドにレシーバーを集めてブロックを利用してフレッシュを取ります。Qタイムを挟み、同志社大QBがキープで京大陣35ヤードのところまで走ります。これは最初からデザインされたプレーと思われます。さらにパスが決まりゴール前8ヤードまで攻め込まれます。同志社大QBは浮かしたTDパスを投げますがDB#21小畑君がパスカット。なんとか粘って、相手をFGに留めました。これで3-3の同点。今日は接戦になりそうな雰囲気です。

 

 その後は両チーム攻めきれません。QB#17泉君がパンターとして入ります。ナイスパントでボールを相手陣深くまで押し込みます。相手もQB2人を使い、QB自身も走りますがDB#2岡崎君がナイスタックル。前半は同志社大の方がパス、ランともにゲインは勝っていますが、アンスポーツマンライクコンダクトのような反則もあり、もったいないところです。

 前半残り1分少々で京大に攻撃権が回ってきます。京大は2つ目のタイムアウトを取り、何プレーか先まで確認したと思います。最後のタイムアウトはFGのために残しておいたのでしょう。ここで京大に痛恨のファンブルが発生し、逆に同志社大はパスでレッドゾーンまで(レシーブ後にいったんファンブルするも手を伸ばして確保)。スパイクして時計を止めます。相手パスをまたしてもDB#21小畑君がナイスパスカット。さらにQBサックで4thダウンに。同志社はFGを狙います。約40ヤードですが、京大選手が手を伸ばしてブロックし、FG失敗。京大はニーダウンで攻撃せず前半終了。3-3ですがスタッツでは同志社大が押しているのがわかります。双方とも少しちぐはぐな動きもありましたが、さて、後半はどうなるでしょうか。

  

(後半)

 今度は同志社大リターンで試合が再開されます。京大K#12川勝君が蹴ったボールは滞空時間も長く、ダイレクトにエンドゾーンまで飛びます。同志社はタッチバックにしますので自動的に25ヤードからの攻撃です。京大DL#96松村君のプレッシャーで相手QBはボールを投げ捨てます。とにかく迫力満点です。しかし、同志社大オフェンスも覚醒してきました。同志社大#1の選手が大きくゲインします。相手パスをDB#2岡崎君がパスカットします。イエローフラグが飛んだのでパスインターフェアの反則か?(でも何であれで出るの?)と思っていましたらオフェンス側の反則でした。これで1stダウン25と大きく同志社大は罰退し、さらにディレーオブゲームの反則も発生します。3rdダウンパントを蹴りましたが、ディレーと何か関係があったのでしょうか。
 京大の攻撃でまたもファンブルが発生します。京大陣28ヤードからの同志社大の攻撃です。ここは守り切ってほしい・・・ 願いが通じたのか、京大ディフェンスが踏ん張り、なんとかFGに留めます。しかし、3点が同志社に入りますので3-6と逆転されます。
 続く京大の攻撃はQBに1回生#17泉君が入っています。走力もあります。スピンしながら自らボールを持って大きくゲインしました。中畑君とQBが交代で入ってきて撹乱させます。リズムよく攻めてきました。しかしエンドゾーン近くまで攻めても、その先がなかなか進めません。結局33ヤードくらいのFGになりました。ここはしっかりと決めて再び6-6の同点に。3Q残り時間1:51です。
 さあ、運命の最終Qになりました。今のところ、どちらが勝つかは全く予想できない展開になってきています。京大攻撃でQBからのパスがインターセプトされたか?というシーンがありましたが、近くで京大レシーバーへのインターフェアの反則があり、命拾いしました。タックルがあるのに何故と思われるかもしれませんが、レシーバーは捕球体制の時は無防備になるので、コンタクトが禁じられています。マッチアップで競うのはよいですが、明らかにボールではなく相手の邪魔をすることは許されません。これも安全のためです。
 QB#16中畑君からWR#84水本君にパスが通ります。さらにRB#32窪田君が中央を突っ切って大きくゲインします。FB#44河本君も体を張ってホールを開けます。さらにWR#34大阪君がパスを横っ飛びでナイスキャッチ。これでフレッシュ。QB#16中畑君がキープで5ヤードゲイン、WR#84水本君へのパスでフレッシュ。同志社大ディフェンスも踏ん張りますが、レッドゾーンに入って、ここでQB#16中畑君からRB#32窪田君へのスクリーンパスが決まり、そのまま駆け抜けて待望のタッチダウン!! K#12川勝君がPATを落ち着いて蹴って1点が追加され、13-6になりました。試合終了まで6:51。まだ時間は残っているので、2ポゼッション以上は離してほしいところです。
 キックオフで試合再開ですが、またも同志社大はタッチバックにします。rtvの解説の方も言われていましたが、高い弾道のキックのため、リターンが難しいのであえてリターンせずにタッチバック(25ヤードからの攻撃)を選んでいるとのこと。
 相手攻撃をここで3&アウトに仕留めました。つまりフレッシュを許さずに京大の攻撃となります。同志社はパントを蹴り、京大が自陣44ヤード付近でフェアキャッチ。まずまずの位置からの攻撃と思いきや、京大の反則でイエローフラグが出て5ヤード進んで再びパントになります。5ヤード進んで相手の1stダウンにならずによかったのですが、今度のキックは転がりがよく、京大陣13ヤードからの京大攻撃となります。ここは時間をかけて攻めていってほしいところでしたが、ランの単調な攻撃になってきました。結局、フレッシュを獲得できず、残り時間3分を残して京大もパントで攻撃権を放棄します。しかし、同志社大のリターンが素晴らしく、ゴール前近くまで一気に走られます。ここで両方のチームで反則が発生します。京大のレイトヒットと同志社のアンスポが相殺されてゴール前からの同志社大学の1stダウン。喜びすぎも学生のスポーツマンらしくない行為で反則となります。2011年に京大が同志社大に負けた試合がありましたが、その時も同志社大が喜びすぎてアンスポの反則を取られたことを記憶しています。
 ここで同志社大学QBはショベルパスを投げ、エンドゾーンまで6ヤードと迫ってきました。さらに3rdダウンで4ヤード。ランとみせかけたプレイアクションからTDパスが成功し13-12と追い付かれてきました。2点コンバージョンに成功すれば勝ち越すことができますが、ここは手堅くPATで1点を取り同点とします。せっかくですので勝負してもよかったかもしれませんが。
 残り時間は約1分です。昨日の関学-立命館戦のように最後のFGで試合が決まることがあります。ここではタイムマネジメントが重要です。パスや外に出て時計を止める必要があります。タイムアウトも上手く使いことも大事です。残り時間20秒、相手陣まで来ました。FG圏内まで行きたいところです。WR#34大阪君にパスが決まり大きくゲインします。残り時間22秒、ノーハドルでセットしますが、チェーンクルーが追い付きません。息詰まる場面です。QB#16中畑君はスパイクして時計を止めます。
 残り時間20秒、39ヤード、2ndダウン。ここで#32窪田君にパスが決まり、外に出て時計を止めます。残り2プレーでしょうか。RB#32窪田君にパスを投げて成功しますがインバウンドなので時計が流れます。残り時間3秒で、京大は最後のタイムアウトを取ります。
 ボールオンが25ヤードなので17ヤードを足して42ヤードのそこそこ距離のあるFGになります。勝利はK#12川勝君の右足に委ねられます。長いFGが決まった!と思った瞬間、直前に同志社大がタイムアウトを取り、無効となりました。これは心理戦で、キッカーの集中力を切らそうという作戦です。もう一度、蹴る直前に同志社大は最後のタイムアウトを取ります。しかし、キッカーの川勝君を含め、ロングスナッパー#82清水君、ホルダー#83坂巻君はこの重圧の中でも動じません。今年は練習量も制限があったと思いますが、スペシャルチームの気持ちが一つになりました。この4年間の想いが詰まった弾道は美しい放物線を描いてゴールポストへ。最高のフィナーレになりました。劇的な幕切れで、京大が勝利し、今年も京同釜は京大が持って帰ることになりました。
 FGでの劇的な勝利は大塚君(現富士通F)を思い出します。今から6年前の2014年の秋、同じEXPO.FFで残り時間わずかで近大に逆転勝ちをしました。
川勝君は、その動画を見てキッカーになりたいと思ったそうです。(2020.11.30 追記)
 今年はコロナ禍で大変な中でのシーズンでした。4回生にとっては最後の試合になりましたが、本当にお疲れさまと言いたいです。
 
 共同釜については下記のページ(昨年の今出川ボウル観戦記)の最終分をご覧ください。

 

 

1Q

2Q

3Q

4Q

京都大学

3 0 3

10

16

同志社大学

0

3

3

7

13

 


 

(スタッツ)

  ギャングHPにリンク 

 

 

(過去の対戦の様子

 

  2019年(秋)2019年(春)2018年2017年(写真のみ)2016年2015年2014年2013年2012年

 

(ハイライト動画

https://www.youtube.com/watch?v=bFmTueYwKJE

 

(アメフトライブ by rtv

https://amefootlive.jp/kcafl/6880

(2020/11/29 )